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妖艶なオオゲジの心はどこに [その他の生き物]

森の友人のひとりが、
ムカデやヤスデについて勉強していて、
脱皮直後のムカデの頭部を写真を見せてくれた。

ムカデは脱皮の後に、脱皮殻を食べるのだという。
節足動物はみんなそうなのか知りたかった。

ボトルで飼っているヌマエビたちは、
自分の脱皮殻を自分で食べている。

検索してみるとムカデやヤスデ、ザリガニ、ダンゴムシなど、
脱皮殻を食べてしまうそうだ。
ザリガニついては研究が進んでいるようで、いろいろな文献が出てきた。
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ザリガニは脱皮するときに、
胃の中にカルシウム玉のような胃石をつくる。
体内のカルシウムをここに集めることで、
殻を脱ぎやすくするのだ。
脱皮後にはこの胃石が溶ける。
それで脱いだばかりのやわらかい殻が硬くなる。
そして、胃石の補助的に
脱皮殻を食べてカルシウムを増強するのだ、と。

ザリガニ本人がそれを自覚しているとは考えにくいので、
目の前にあるものを食べたものが、生き残る率が高くなっただけだろう、
というのが、森の仲間たちの見解だ。

そんな話をしているときに、
オオゲジの脱皮に遭遇したその友人が、
トンネルの天井にiPhoneを掲げながら、
30分以上それを実況中継してくれた。

もともと節足動物、なかでもムカデやゲジのたぐいは
苦手だったのだが、脱ぎたての殻のコバルトブルーの輝き、
細い脚1本1本の抜け殻の美しさ、
そして脱いだあとに
その脚をていねいにていねいになめとる姿にうっとりした。
神秘だと思った。

彼らの脳の話になり、脳はどこにあるのだろう、と。
脊椎動物は脳がひとつに集中している。
しかし節足動物は「はしご状神経」という神経回路を持ち、
体節ごとに神経系を形成する。
いわば偏在する脳。

そういえば、と思い出したのがこの本だった。


ダンゴムシに心はあるのか (PHPサイエンス・ワールド新書)

ダンゴムシに心はあるのか (PHPサイエンス・ワールド新書)

  • 作者: 森山 徹
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2011/03/19
  • メディア: 新書


以前買って、積ん読していたものだった。
はてさて、節足動物に心はあるのだろうか?
オオゲジが脚を舐める妖艶な姿に、
心を感じずにはいられないのだが。
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