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恐るべしウチワモンスター! [日記]

刺された、腕に負傷である。
6刺もやられた。
ブスブスと刺さったまま。
剣山状態。
しかも電車に乗ってから、
やられていることに気づいた。

白昼堂々と攻撃に及び、
さらに攻撃に及んでいることすら、
相手に気づかせない手口。
巧妙である。

さらに言うと、攻撃しているとき、ヤツは動いていない。
刺された、というのはちと正確ではないかもしれぬ。
ヤツにしてみればそれは、
自己防衛以外のなにものでもないのだから……。

私を刺したヤツ、というのはコレです。
おれましぇん
Untitled
緑色のモンスター、ウチワサボテ~ン。

こんな太いの6本も刺さって、
電車に乗るまで気づかなかったのか!

いや違うのだ。
この太いのには刺されまいと注意した。
が、ヤツはもっともっと見えないくらい細いトゲを持っている。
細いトゲは簡単に刺さり、簡単に本体から抜ける。
が、いったん刺さると簡単ではない。
大変抜けにくくてやっかいなトゲなのである。

おかげで電車のなかで、
親指と人差し指の爪を立てて、
ピッピッピッと必死な形相でトゲを抜いた私。
周囲の人は、
なんで車内で腕毛なんて抜いてるんだ、
と思ったことだろうよ。

うーん、見えるかな、見えないか、
細くて小さなトゲトゲ。
Untitled
この赤くてつややかなのは花芽だ。
6月くらいから突然花開く。
うちわさぼてん
セサミストリートに出てきそうな大胆な容貌なのに、
花はこんなにかわいい。

このウチワモンスターは
近所のお宅の玄関に植わっている。
普段は物静かな緑の塊なのだけど、
唐突に花が咲く、
いや、咲く、なんてなまやさしい表現では足りない。
破壊的に、ボン、と現れる。

現れたのは、まるで夢みたいな黄色いお花。
私は、陽がさしたときに、この花を見上げるのが大好きだ。
深緑を背景に、花びら自体がボワンと蛍光する。
じっと見ていると溶けそうな気持ちになる。
Untitled

この日は、花芽にアリがついていたため、
カメラを近づけて写真を撮った。
Untitled
つやつやの赤につやつやの黒がまとわりついて遊んでいるみたいに見える。
サボテンの花芽の質感は昆虫に似てるよ。
ウチワサボテンにはよくアリがついているんだよな。

で、このときに近寄りすぎたため、
ウチワモンスターの怒りをかった。
怒りじゃないか、正確には防衛。
これ以上近づくべからずってやつだ。

ウチワサボテン類は、オプンティア属に属するサボテンの一派。
200種類くらいいる大派閥である。
彼らは大変厳しい砂漠などに環境で育つ。
それゆえボディ(これは葉じゃなくて茎が変化したものなんだって)に
たっぷり水分や栄養分を蓄えている。

いってみれば成長するオアシスだ。
これを虫や鳥、爬虫類が放っておくわけがなく、
トゲは主にそれらからの防御として役立っている。

ウチワサボテンが生えているのは
おもにアメリカ大陸なのだが、
サボテンを襲うのは上記の面々だけではない。

もっとも凶悪な哺乳類、
そうです、ヒト!
ヒトもウチワサボテンを食べるんだって。

とくにメキシコでは、ウチワサボテン=ノパルは
野菜として流通している。
糖尿病やコレステロール値の改善にも有効な、
健康野菜だそうで、
トクホクラスの活躍ぶりだ。

ノパル料理というジャンルも確立していて、
生でサラダにするだけでなく、
焼いてステーキにしたり、
煮込んでスープにしたり、
デザートやお菓子にもなっているとか。

どっかで食べられないかしら、と調べてみたら、
ありました!
案外身近に、そして案外ジャパンな、伊豆。
伊豆シャボテン公園である。
ここに行けば、さまざまなサボテン類だけでなく、
南米のデカネズミ・カピバラにも会うことができる。
ここのカピバラさんは温泉つかるんだよね。

ウチワサボテンに舌鼓をうち、カピバラ温泉でいい湯だねぇ~
なんて、オーラアミーゴ! 乙なもんだよ。
メキシコ風今年の冬のお楽しみ、いいじゃん。
ちょっと今後近所のウチワモンスターを見る目もかわるよね……
うまいのかなぁって。

あ、そうか、あのトゲ防御は、
私の行動を見透かしての威嚇攻撃だったのかも。
住宅街でも油断しない、
ヒトの恐ろしさを熟知したウチワモンスター、恐るべし!
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ヒトとアブだけが喜ぶ秋の芳香剤 [日記]

季節ですなぁ。
金
におう。
がんがんにおうキンモクセイ。

秋ですなぁ。
トイレの芳香剤なんかに採用されなければ、
この香りの印象ももっと豊かだったろうに、
と思う今日この頃。

いやね、いい香りだなと思うのだけど、
それほど得意な香りではないのだ。
一定量を超えると、なーんか息苦しくなりませんか?
デパートの1Fみたいに、ウヘッとなる。

金曜日、会社の近所をキョロキョロしていたら、
こんな花を見つけた。
銀木犀
白、うーん、ちょっと黄味がかったクリームみたいな色。
形はキンモクセイにそっくり。
キンモクセイのアルビノ? 
そんなのあるのか、植物にも?

白いキンモクセイ……
調べてみると、あるんだよ、白いのが。
あるんだよ、というよりも、そっちが基礎なんだって。

まず、トイレの芳香剤の例のオレンジは、おなじみの金木犀。
そして、たいして香らない同じ姿かたちの白いのが、銀木犀。
さらに、薄黄色いのが、ウスギモクセイ。こう書く。薄黄木犀。

これらは全部、モクセイ科モクセイ属の常緑小高木。
単にモクセイ、というときは、白い銀木犀を指すそうだ。

会社のそばで見たものは、最初銀木犀なのかと思ったのだが、
昨日、もっと白いのを見つけた。
銀
おおまちがいなく銀木犀だ。
たくさんの金木犀に気圧されそうになりながらも、
深緑に浮かび上がるように真っ白く輝く。
白木犀と言わず、銀木犀と呼びたくなったのもわかるなぁ。

銀木犀は金木犀ほどに香らない、とウィキに書いてあった。
鼻を近づけてみた。
香らないので、つけてみた。
ああほのかにモクセイ臭。
金木犀のどぎつさにくらべたらぜーんぜんだが。

いいね、そのくらいがいいよ、銀木犀、うん、いいね。

ということは、だ。
会社のそばで見たクリーム色のは
薄黄木犀だったのかもしれない。
すごい、たった3日で木犀コンプリートじゃないか!

だいたいね、金木犀は香りすぎなんだよ。
ちょっと派手でかわいいからって、
きつい香水漂わせすぎなんだよ!
と、心のなかで毒づいて、
金銀木犀満開の道路でキョロキョロ。

虫がいないかなと思って探してみたのだ。

この辺りには、他にも数種類の花が集まっていて、
蝶やらハチやらアリやらがわらわらやってくる。
金木犀がこれほど強烈な甘みを漂わせているのに、
なぜか虫がいない。

飛んできたのは、
シマシマのハチなのかアブなのか、たった1匹。

香水ふりまいても、キラキラさせても、
満開でウェルカム状態でも、
虫が寄ってこないなんて、あら皮肉なもんだね。

虫も、金木犀の香りはちょっときつすぎるのではないかな?
私もあんまり魅力を感じないしね。

家に帰ってグーグル先生に聞いてみると、
へーと思うことがわかった。
γ-ノナラクトン。
金木犀のあの強い香り成分には
γ-ノナラクトンという物質が入っている。
虫はこの香り成分が大嫌いだそうだ。
そのためほとんどの虫は金木犀に近づかない。

が、唯一のOKの虫がいる。
ホソヒラタアブというハナアブ科のアブ。
このアブが、木犀類の媒介者となっている。

私が見たシマシマの虫、
あれこそがホソヒラタアブだったのか。

γ-ノナラクトン。
トイレの芳香剤に採用されるモクセイ臭は、
単に尿や便の悪臭を抑えるためだけではない。
虫よけ効果まであったんだ。

そしてこれこそが、
私がウヘッとなる原因。
あれ、ってことは、
私の嗅覚は虫なのか?????

木犀の花期は10~11月。
この時期が終われば、
花も虫もぐっと減る。
無臭の冬に突入する前に、
γ-ノナラクトンに酔いしれて気持ち悪くなるのも、
季節のお楽しみかもしれないね。
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綿毛のジェシカ・タンディ [日記]

枯れてるのもいいもんだよなぁ。
昨日の朝、公園で撮った綿毛。
ヒメジョオンの綿毛

自然に枯れている。
それがいいなと思った。

先日、夜中にBSでやっていた
「フライドグリーントマト」という映画を観た。
ドライビング・ミス・デイジーで主演女優賞をとって、
もう亡くなってしまった、ジェシカ・タンディが出ていた。

ジェシカ・タンディについて、何かを知っているわけでもないし、
ドライビング・ミス・デイジーだって見ていないのだけど、
この綿毛と目があった時、
その映画で彼女が演じていたニニーという老女に似てる、と思った。

映画は……一言でなんてまとめたらいいんだろう。
女性の友情。
ちょっと違う。
女性には、友情などないし、親友もない。
あるのは、同盟か同士だ。
くわしいことはウィキに書いてある→フライドグリーントマト

あとAmazonにも載っている。

フライド・グリーン・トマト HDマスター [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
  • メディア: DVD



いい映画だった。
ストーリーも面白かったんだけど、
最後に家がなくなった荒れ地に佇む老女ニニー、
ジェシカ・タンディ見て、
老いて必要なものは、
ユーモアと品なんだ、と感じた。

何も持たなくてそこにいても、
ユーモアと品が漂っていた。
それはどこから来るんだろう。
たぶん、知性なんだろうな。
幅広くものを見る目と、視点を定める力。

映画とはなんの関係もない感想です。

そしてこの綿毛のジェシカ・タンディを撮ったあと、
湧いた疑問は、え、ところでこれ、なんだっけ? である。

毎日通る公園なんだよね。
綿毛の大きさは1cmもない。
明らかに、タンポポではない。

綿毛を飛ばす植物ってさ、タンポポ以外に何があるんだっけ?

タンポポに似た植物だってものすごくたくさんあるでしょ。
すでに枯れていて、花が何色なのかもよくわからない。
でも、そんなに珍しい花があるわけないし……。

今日、もう一度葉や茎を確認しに行った。
昨日はジェシカ・タンディの印象でしかなかったから、
改めてよく見て触ってきた。

さて、これなんだと思いますか? 

インターバル。

去年とった、たんぽぽが綿毛になり、坊主になるまで。
タンポポ02
タンポポ01
タンポポ03
タンポポ05
タンポポ06
タンポポ07
タンポポ08

綿毛っていうのは、花が咲いたあとに、
一回閉じて、なかで綿毛ができて、
むくむくと花びらの塊をおしやって、
綿毛の花に変身して、種を飛ばすのね。

動画もあったよ。


ということで、さっきのジェシカは、何だったのか。
これでした。
Untitled
ヒメジョオン。
たぶん、たぶん、たぶん、コレ。

たぶん、というのは、葉にあんまりギザギザがなかったから。
ヒメジョオンにそっくり花で、ヘラバヒメジョオンというのもあるらしい。
でもこちらはまるい綿毛にはならないとか。

ちなみにヒメジョオンと間違えられやすいのが、
つむと貧乏になる貧乏草でおなじみのハルジオン。
これではないことは確かだ。

まず綿毛のジェシカおばあちゃん、
背が1mくらいあり、花の芯が小さいし、
花の柄もいくつにも分かれていた。
茎は細くてつまっていた。

ハルジオンはもっと背は低い。
花は大きいし、数もすくない。
そして茎には空洞がある。

いま綿毛おばあさんになるところから考ると、
きっと花が咲いていたのは8月くらいでしょ。
ヒメジョオンの花期は夏で、ハルジオンの花期は春。

ヒメジョオンの勝ちだ。
ただ、前述のヘラバヒメジョオンというのも花期が夏だ。
ヘラバヒメジョオンの綿毛の写真というのが
グーグル先生でもあまりなかったので、
まあ来年になるまでのお楽しみかなぁ
(駆除されなければ)。

ヒメジョオンなんて帰化植物の嫌われ者だけど、
花の盛りは、白と黄色のコントラストが眩しい。
明るく、たくましく、正直で、鼻っ柱が強い、
件のフライドグリーントマトに出てくる、
イジーにそっくりなんだよね。

私の中ではあの映画のストーリーと、
ヒメジョオンの女の一生がパチッとくる。
そう、たくましく生きた女性には、
老いてユーモアと品が宿るのである。


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飲み過ぎセセリの食休み [日記]

イチモンジセセリが
ハイビスカスの花びらのうえで休んでいた。
なにしてるんだろ。余韻をたのしんでるのかな。
何してるんだろ?
すぐそこに蜜があるんだから、
吸えばいいのに、そんなそぶりもなくじっと花びらにとまっている。
たっぷり蜜を吸って、その余韻をたのしんでいるんだろうか?

てなことを思ってインスタに挙げたら、
大学の先輩が「消化中じゃないの?」とレスをくれた。

消化中なのか!!!!!?????

蝶の消化について、いままで考えたこともなかった。
じっと腰を据えて消化する生き物で思い浮かぶのは、
偶蹄類、なかでもキリン、シカ、ウシなどの反芻動物だ。
いったん食べた草を吐き戻しては顎を横に動かし、
クッチャクッチャクッチャクッチャ。
シロイワヤギさんモグモグ
(写真はシロイワヤギさん)

彼らは反芻胃と呼ばれる4つの胃をもっていて、
食べた草を分解し発酵しセルロースを吸収しているわけだけども、
え、蝶ってどうやって消化してるんだろう?

蝶の口はストローみたいになっている。
これが口吻で、蜜を吸う。
吸った蜜は胃にためられる。
砂糖を分解する消化液が出るのだが、
もともと蜜は液状だから、
そのあとの中腸、後腸、直腸は短いんだって。
排泄物は尿となって出て行く。
そうか、蝶はオシッコしかしないんだ。

幼虫の頃は大きな顎で
葉っぱをムシャムシャ食べて、
プリプリとウンチをするわけでしょ。
成虫になると優雅にジュースのんで、
オシッコしかしない。

虫の変態というのは、すごいな。
シロイワヤギさんがチスイコウモリになるくらい
大変身しちゃうんだものねぇ(あれ、ちょっと違うか・・・・・・)。

基本的な消化管のしくみはもちろん同じ。
でも幼虫よりも成虫のほうが
胃が大きいそうだ。

あのセセリは、
やはり飲み過ぎだったのか?

「いやあ腹がはっちゃっいましてねぇ、
食休みしないと飛べませんなぁ」

あのままセセリを見ていたら、
排尿が見られたかもしれないよ。
惜しいことをした。

入れたものは出さないと。
それが生きる基本だ。

二日酔いなら利尿作用があるお茶でも差し出すが、
今度花びらにとどまっている蝶がいたら、
一服いかがですか、と水を1滴落としてみようかね。

タグ:昆虫
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貧乏なんて失礼しちゃう! [日記]

敬愛する俳人が日記をつけておられて、
私もまねっこして毎日つけるぞ! と思ったのに、
5日目にして頭痛と胃痛に見舞われ挫折。
あーあ。

気を取り直して、書いてみる。
昨日とった花はこれ。
Untitled
以前からすっごい気になっていた花なのだ。
この花、まず、どこが花なのかよくわからない。
近づいてい見ると、こんなふう。
Untitled
和菓子みたいでおいそうなのだ。
和三盆の甘味をほうふつさせる。
つまんで食べてみたい!
歩いているとかなりよく見るんだよね。
この間この花に、いろんな虫が集まっていたので驚いた。
蝶だけじゃなく、アリやハチや甲虫が、
夢中でこの花に群がっていた。
やっぱり和菓子っぽいんだろうか・・・・・・。

調べてみるとこんな名前でした。
「ヤブガラシ」、通称「ビンボウカズラ」。
藪を枯らすほど繁殖力がつよく生えまくるからヤブガラシで、
庭の手入れができないほど貧乏な家に生えまくるからビンボウカズラ。

ブドウ科ヤブガラシ属のつる性植物なのだが、
なんともひどいネーミングだな。
廃屋などを覆っているつるはコレだったのか。

で、これどこが花なのだろう?
貧乏葛、藪枯らし

花弁は緑色の4枚……外側のヒラリとした4枚の葉っぱみたいのが花弁なのね。
雄蕊は4本……緑の葉っぱの内側にあるティアラみたいのがおしべ。
雌蕊は1本……まんなかのとがった角みたいのがめしべなんだ!

で、ここからがおもしろいのだ。
花弁と雄蕊は開花後半日ほどで落脱してしまうんだって。
残るのは白色の雌蕊1本とオレンジ色の花盤。
この花盤が蜜が豊富で、あふれてしずくみたいになるんだと!
うまそーじゃないか!!!!!

さらに花盤は、オレンジ色からはじまって、
花期のおわりにピンク色にかわっていく!
うまそーなうえに、かわいーじゃないか!!!!

こりゃ虫にしてみれば最高のスイーツ、
和菓子に見えているかもしれないよ。

貧乏な葛なんて名がついているが、とんでもない。
自家製和菓子を大量生産し、
虫たちが殺到するあいだに、
地上ではつるをにょろにょろ伸ばし、
地下では根をにょきにょき伸ばす。
大繁盛絶賛チェーン展開中の和菓子店じゃないか。

貧乏で葛に覆われちゃった家は、
虫の人気者になれる虫御殿である。
まったく貧乏なんて失礼しちゃうねぇ。
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酒飲みひよちゃんという名のホロシ [日記]

秋の長雨なのか。
涼しい、をこえて、寒くなってきた。

夏場より花の数が増えた。
この時期をこえると、また花がめっきり減ってしまう。
秋の花、来月いっぱい、だろうなぁ。

Untitled
公園にはえていた、雑草みたいな花。
1cmもない、小さい花。
よく見ると、青い実がついている。
ヒヨドリジョウゴ。果柄の先端が広がる。広がらないのがマルバノホロシ。へー。
花壇から外れたところに生えているからといって、
雑草ってわけでもない。
なんて名前なのか、調べてみた。

ヒヨドリジョウゴ、鵯上戸。
ヒヨドリひよちゃんが夢中になる
赤い実(最終的には実は赤くなる)がつく、、
というところからつけられたそうだが、
まあ実際のひよちゃんはそうでもないらしい。

(調べてみたら「ヒヨドリが赤い実を食べ、
上戸が酔って赤くなった」とあるんだけど、
これってどういうこと? 
ひよちゃんのほっぺが赤いからか、
上戸みたいってことなの?)

日本古来からある植物で漢名「白英(はくえい)」、
古い和名は「ホロシ」。
実は漢方に使われる。
福島地方の民間療法では
この実を帯状疱疹の患部につけるとか。

雑草じゃないじゃん!

ヒヨドリジョウゴにそっくりな植物に
マルバノホロシというのがある。
ホロシですよ、ホロシ。
ヒヨドリジョウゴの古い和名ホロシ!

やはりナス科のつる性の植物で、
同じく赤い実をつける。
見分けは果柄。
実のつけ根みたいなヒラヒラが
あるのがヒヨドリジョウゴで、ないのがマルバノホロシ。
あとはツルの毛深さと葉っぱ。
ツルが毛深くて、
葉がみつまたにわれているのが
ヒヨドリジョウゴなんだって。

ところで、ホロシってなんだろ?
漢字では「保呂之」と書く。
万葉のいにしえの響きだ。
保呂というのは鳥の両翼の下の羽のこと。
ホロシの花びらは、鳥の羽根に見えなくもない。
関係があるのだろうか。 

そもそものホロシは、今やヒヨドリジョウゴ。
「酒飲みひよちゃん大笑い」みたいなとぼけた名前になって、
元祖に似ていたホロシは、ホロシが生きている。

実際のひよちゃんはこの花に対して上戸ほどでもないときたら、
名付けられた元祖ホロシはオカンムリじゃないかねぇ。

ヒヨドリジョウゴと名付けられたのは江戸時代のことだという。
ひよどりのこぼし去りぬる実のあかき 
与謝蕪村がよんだ句。
この赤い実は、ホロシなのかな。

ヒヨドリ 新宿
え、なんですか~? って顔のヒヨドリひよちゃん。
ホロシを食べなくても赤ほっぺだ。

ひよちゃんも、平安の昔、貴族にとても愛された野鳥だったそうな。
いまや都心でも田舎でも多すぎちゃって、
ちょっとやっかいな鳥になっているけど。
私は好きだよ、ひよちゃん!
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強者の蜜月 [日記]

近所のマンションの植え込みに、
多肉植物みたいに肉厚の葉をつける低木がある。
緑の状態では気にもとめないのだが、
鮮やかな緑を地にして、
まるで模様のように、派手な紅色の花が咲くことがある。
何度か見ているはずなのに、
その色の対称に心奪われ、フラフラと近づいてしまう。
そして離れ際、かならずピンクハウスのワンピースを思い出す。
ワンピースそのものというより、
金子功の描くピンクハウスのワンピースの絵を思い出してしまう。

それがこの花。今朝咲いていた。
ハナツルソウ&セイヨウミツバチ、相思相愛。

ハナツルソウ、
学名でアプテニア、英名ではベビーサンローズと呼ばれる花。
年に何度か見ているような気がするのは、
開花時期が6~10月で真夏はお休みするからだとか。
前にみたときは初夏だったもの。

葉が肉厚だし、こりゃ強そうな花だよねぇ。
原産地を見ると南アフリカ東部。なるほどね。
乾燥と暑さにはめっぽう強く、
園芸種が野生化しているものも多い。

日本が暑くなればなるほど、
こういう花はガンガン行くんだろうな。
躊躇なく進出する。

そして今日、
せっせとその手伝いをしていたのが
セイヨウミツバチだった。

セイヨウミツバチも養蜂のために導入されたハチである。
日本にはもともとニホンミツバチという黒っぽいミツバチがいるが、
セイヨウミツバチは繁殖力と蜜採取能力においてニホンミツバチを凌駕している。
ニホンミツバチがマックス2万匹、
セイヨウミツバチは2万~4万なんだって。

ハナツルソウ&セイヨウミツバチ、
繁殖力の強いもの同士の蜜月関係ってとこだ。

ちなみにニホンミツバチは
セイヨウミツバチよりも小さくて黒っぽくてシマシマがはっきりしている。
ムラサキツメクサとミツバチ2012こどもの日

セイヨウミツバチが入ってきたことで、
ニホンミツバチはいなくなってしまうかというとそうでもないそうだ。
キーインセクトはオオスズメバチである。

ミツバチの天敵はオオスズメバチ。
セイヨウミツバチは、
オオスズメバチがいないところで生きてきたため、
オオスズメバチに対抗する手段を持たず、野生化にストップがかけられている。

ニホンミツバチのほうは、長年の攻防により、対抗手段を持つようになった。
オオスズメバチに襲われると
みんなでスクラムを組んで蜂球っていうのをつくる。
なんと蜂球内は46℃、オオスズメバチの致死温度に達してしまうのだ。
必殺「熱殺蜂球」!!!
要するに蒸し焼きにして殺してしまうんだってよ。
小さいのに、数も少ないのに、ニホンミツバチ、すごいなぁ。

ということで、
ハナツルソウ→ニホンミツバチ<セイヨウミツバチ→結果オオスズメバチ????

勝者は、オオスズメバチってことなのだろうか?
いやいやそうでもないんだっていうから、生きものっていうのは複雑。

日本にいるハチのなかでは最大種のオオスズメバチが最上位。
樹洞などをいい場所を独占している。
ハチの二番手にキイロスズメバチというのがいるんだけど、
オオスズメバチにいい場所をとられてしまっているので
どこでも暮らせるように適応能力が高くなったそうだ。
環境破壊によって、いい場所が減少してくると、
オオスズメバチが減少していき、
逆にどこでも生きられるキイロスズメバチがはびこるようになる。

ハナツルソウ→ニホンミツバチ<セイヨウミツバチ→オオスズメバチ<キイロスズメバチ!

ハナツルソウが金子功だなぁと思っただけなんだけど、
環境と植物と虫とまた環境と、全部つながってる。
ちなみにちなみに金子功さん、
現在はデザイナーを引退されているそうだ。
ピンクハウスの洋服は着たことがないのだけど、
あの絵、すっごく好きだったなぁ。






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欲望こぼれる雨の花 [日記]

目が覚めると雨音。
蒸し暑く憂鬱な朝だった。

春先、イルカを見るためにオリンパスのタフを購入した。
水中カメラなのだが、それだけでは年に1回のイルカで消化できない。
購入の決め手は顕微鏡カメラ付きだったところにある。

雨の日は花が打たれてつまらなそうだと思っていたのだが、
タフが来てから見え方がかわった。
花に1cmまで近寄れるようになったからだ。

花は雨風をうけて立つだけのしなやかさを持つ。
その奇妙な形状に雨がとどまると、
ドレッシーで色っぽい、ふだんとは違う顔になる。

雨だねー

雨上がった。

今朝の花はコレ。
トレニア

最近、いろんな玄関先に植わっている。
調べたらトレニアという花だった。
学名はTorenia fournieri
ゴマノハグサ目ゴマノハグサ科ツルウリクサ(トレニア)属に属す
インドシナ原産の花。
トレニアは他にも40種類以上あるそうで、
この名は、スウェーデンの牧師で植物学者だった
トーレンさんにちなんでいるそうだ。

トレニアの花言葉のなかに「可憐な欲望」というのがある。
花言葉っていうのは一体誰がつけるんだろう。
可憐な欲望、と思ってみると、そう見えてくるからあら不思議。
雨に打たれたトレニアは可憐な欲望がこぼれ落ちそうで、
ふだんよりもちょっとだけエロティックなのである。


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ウィンク [日記]

今朝、ラジオをつけたら、
ジョン・カビラとクリス智子がしゃべっていた。
J-WAVEの開局25周年だそうだ。

25年前、開局の放送を聞いていた自分を思い出した。
あのときはCDとカセット、ダイヤル式でアンテナを動かしながらラジオを聞いていた。
今朝のラジオは、iPhoneのラジコアプリ。
25年の時間の厚みはピンと来ないが、
ラジコの音はじつにクリアー。
これが25年という時間なのだろう。

今朝撮った花。
この花はどのあたりが美味しいポイントなのかなあ
チェリーセージ。
シソ科サルビア属、北アメリカ原産のデュオみたいな花で、
いつもふたりして咲いている。

この花の、切れ込みが好きだ。
雨粒を受けると、
耳たぶにとまるガラスのピアスよう。
イヤリング滴な

今朝は小雨だったが、
とまっていたのはピアスではなく、アリだった。
縦長に伸びた花びらの裂け目に頭を突っ込んでいた。
成熟するとこの裂け目がもう少し開くのだという。
蜜まで遠く、花粉の扉もとじたままで、
もったいぶった昔のアイドルみたいな花だな。
あ、ウィンクだ。

花のサイクルははやい。
ウィンクの、その後を考えると、
花はダラダラ生きなくてもいいから羨ましい。
来年にはまた新しいピチピチのウィンクが咲く。
通りすがりの私の脳裏には、
常に咲いている印象しか残らない。

ああ、そうだ、
今年は、カラカラに枯れていくところまで、
つぶさに見てやろうかな。





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